写真:視線と動線をつなげるコミュニケーション階段
 

コイズミ照明(株)の取り組み

「DALI」を基軸としたLED 開発や
知的生産性向上に寄与する「あかりラボ」
「実証・体験型オフィス」として

さらなる性能向上が求められているLEDの革新的な研究開発を目指して、コイズミ照明(株)が開設したのが、研究開発拠点「R&Dセンター」です。社員自らが働き方を考え実現したオフィスには、最新の制御システム「DALI」を導入。省CO2や快適で生産性の高いオフィスのあり方などを検証し、お客様へのより良い提案に活かしていきます。

LEDに特化した最新の試験設備を導入し、
次の「あかり文化」を創造する研究開発拠点に

コイズミ照明は従来から、空間を快適にする「あかり」としてLEDの光品質を追求し、デザイン性や調光・調色性に優れる付加価値の高い商品を開発してきました。しかしながら、LEDの基本性能が向上するとともに、さらに高効率かつ高付加価値なLEDが求められているのが現状です。こうした状況を捉え、照明専業メーカーとしてLEDを革新的に研究開発していく「あかりの文化創造拠点」として開設したのが、今春、完成した「R&Dセンター」です。

地上6階の建物は1、2階を試験室フロアとし、LEDに特化した最新鋭の試験設備を設置。高い精度の評価・検証がすべて社内でできる体制が整いました。分析・評価機器、信頼性試験装置に加え、一般社団法人 日本照明工業会の指定試験所として必要な分光配光測定システムの配備を終え、近い将来には、工業標準化法(JIS法)に基づく試験事業者登録制度であるJNLAによる認定取得を目指しています。

建物の4〜6階部分はオフィスフロアで、これまで分散していた商品企画や開発設計、品質保証、営業、お客様相談室などの各部門を、本センターに集約しました。開発部門のエリアには照明器具を取り付けてすぐに体感できるスペースを併設。これらによって、お客様や市場の声をもとに企画した新商品の設計、デザイン、試作、評価・検証が、格段にスピードアップすることになります。

最新の試験設備を導入

試験室

試験室

天井昇降装置

天井昇降装置

「DALI」信号方式による空調・照明連動制御システム

省CO2制御

人感センサ ーと空調連動により、人の在、不在に合わせ細やかな制御を行うことができます。

図:省CO2制御

快適性の向上

「DALI」センサーと照明・換気・空調の連動により、省エネと快適性の両立を図ります。

図:快適性の向上

無線化による省施工

無線センサー・スイッチの導入により、配線や取付の手間を省きます。急なレイアウト変更などにも容易に対応できます。

図:無線化による省施工

照明・空調・ブラインドを一括制御するシステム「DALI」を導入し、
オフィス空間の省エネ性と快適性の向上を検証

コイズミ照明(株) LCR大阪  Lighting Designer 河野 昴太郎

コイズミ照明(株)
LCR大阪
Lighting Designer

河野 昴太郎

LEDの進化で欠かせないのが、器具の性能向上だけではなく、制御システムとの連動です。空間の用途や目的に応じて、照明だけでなく、空調やブラインドなども同時に制御することで、さらなる省エネ性や快適性の向上が可能になるためです。特に消費電力の40%を照明が占めるオフィスビルでは、制御システムとの連動が省エネ性の向上に大きく寄与します。コイズミ照明では、この制御システムとして、世界で主流となっている国際規格の「DALI」を採用。2015年度から「DALI」に対応したLEDの開発・販売を開始し、現在、500を超えるアイテムを販売しています。

「DALI」の特徴は、「DALI」対応の器具であればメーカーを選ばないことに加え、器具を個別に調光・調色の制御ができること。さらに、ビルのエネルギー管理システム(BEMS)と連動させることで、空調や換気なども一括制御できます。双方向通信によって電気使用量の監視や器具の不具合のチェックなども1カ所で行うことができるため、施設管理コストの削減にも貢献します。

「R&Dセンター」のオフィスフロアは、この「DALI」を設備制御の基軸に据え、照明と空調、ブラインドを一括制御しています。電力使用量のデータや社員の生の声から「DALI」の使い方を検証する「実証・体験型オフィス」として、お客様にも見学していただける「生きた技術ショールーム」の機能も兼ねています。

KOIZUMI VOICE

モノからコトへのソリューション活動で、
今までとは違うビジネスを確立していきます

今回の建設計画では、制御関連の先行技術開発を担当していたことから、「制御分科会」のメンバーとして参加しました。新しいR&Dセンターに、当社が推進している国際規格である「DALI」を全面的に導入し、知的生産性向上や他設備との連携などさまざまな実証実験を行ないながら、お客様に自信を持って提案できるようにしたいと希望し、すべて実現することができました。また、「DALI」以外の照明制御機器を各会議室や商談コーナーに取り入れることができました。今後は、この新しいオフィスで、デジタル事業という新しい分野へのチャレンジを継続していきます。

写真:コイズミ照明(株) 特機商品部 デジタル事業推進室 室長 吉久保 光宏

コイズミ照明(株)
特機商品部
デジタル事業推進室
室長

吉久保 光宏

照明と自然光をさまざまに組み合わせた空間を作り
社員自らが視環境の快適性を検証

「DALI」の導入にあたっては、各業務の特性に応じて調整した視環境を実現できるよう、「DALI」対応の照明器具をフロアごとに新たに開発しました。例えば、PC作業や事務作業がしやすいフラットな光を創出するベースライトや、まぶしさを抑え、什器のレイアウト変更にも対応しやすいダウンライトなどです。いずれも落ちついた電球色から爽やかな昼白色までの間で色温度を、思いのままに制御できます。

現在、色温度については、朝の出勤時には電球色と昼白色の中間色、朝礼後は昼白色に、休憩時間や退社時間には電球色に緩やかに変化するよう設定しています。また、窓から入る自然光の変化を取り込んだ上で、照明環境を総合的に維持しています。これらの試みが生体リズムの整調やストレス軽減にどんな効果を発揮するのかを探ることにしています。まだ、運用開始直後ですが、社員からは「夕方、電球色になると帰りたくなってしまう」「自然光と連動した明るさの変化が心地いい」などさまざまな声が寄せられています。これらの声のフィードバックを繰り返すことで、センターの目的のひとつである「知的生産性の向上」がどのように実現するのか。検証の結果を、より明確な根拠としてお客様への提案に活かしていきたいと考えています。

また、「DALI」をセキュリティと連動させ、最終退出者の退出と同時にオフィス内の電源を切り、消し忘れを防ぐなど、さまざまな「DALI」の可能性を追求していきます。

STAKEHOLDER'S VOICE
写真:株式会社竹中工務店 ワークプレイス プロデュース本部 主任 岡田 真幸様

株式会社竹中工務店
ワークプレイス
プロデュース本部
主任

岡田 真幸

“ものづくり”にこだわりを持つ両社が親和性を発揮し、
高い次元のR&Dセンターが完成しました

ブランドステートメント「_違う発想がある」を実践する新R&Dセンター実現に向け、10年20年先の将来像を描き切ってのスタートでした。営業・品質保証・企画開発・LCR・生産管理などの部門横断メンバーが、新センターのあるべき姿について意見をぶつけ合い、結果が常にタイムリーにスピーディーに建築計画やワークプレイス計画へフィードバックされたプロジェクトでした。歴史ある会社であるにもかかわらず、新しい考え方や変化に対して柔軟で、近年、執務者の知的生産性向上に寄与するプランとして注目を浴びている「ABW(アクティビティベース型ワークプレイス)」の提案に対してご賛同の方が多かったのは驚きでした。これからも社員ひとりひとりが輝き、人が生活する空間へ、新しい光を届けられることを心から期待しています。

若手社員が中心となって理想の働き方を検討し、
知的生産性を高めるオープンなオフィス空間を実現

R&Dセンター建設プロジェクト体制

図:R&Dセンター建設プロジェクト体制

働き方を軸にしたオフィスの空間設計については、設計段階から「ワークスタイル分科会」を立ち上げ、どんな働き方をしたいか、どんなオフィスにしたいか、社員が意見を交換。若手を中心にした社員の声は、設計・施工を担う(株)竹中工務店様にフィードバックし、自分たちの納得できるオフィスを創り上げていきました。

例えば、開発部門からは、「でき上がった照明器具をすぐに体感して、次の開発に活かせるような場所がほしい」という声が上がり、クリエイティブルームとして実現しました。器具を取り付けて試せるだけでなく、ユニークなデザインの家具を配置し、思考の集中や発想の転換を促す場となっています。

「コミュニケーションを活性化させたい」という声からは、席を固定せず自由に選べるフリーアドレスなど、オープンでフレキシブルな環境が実現。建物中央部の開放的な吹き抜けは階段でつながれ、社員間のコミュニケーションや情報共有を促進します。「今までと違って、頻繁に営業のフロアに行って打ち合わせができるため、仕事のスピードアップが図れています。また、自然光が感じられるのは気持ちがよく、集中したいときは自席を離れてこもれるスペースがあるのはいいですね」と語るのは、センターの照明計画に携わった河野昂太郎。「私たち社員がこのオフィスで体感したことを、データも含めて検証し、これからのオフィスのあり方に新たな提言をしてきたいと考えています」。

KOIZUMI VOICE

5F南側の緑が見えるソファーで
スケッチするのがお気に入りです

今回の建設計画では、若手を中心に関連部署からメンバーが集まった「ワークスタイル分科会」に参加しました。今までの働き方の振り返りを行うとともに、理想的な働き方・コミュニケーションについての意見交換を行い、その内容を受けて、実際にどういった家具レイアウト、家具選定を行うのかについて分科会メンバーへのヒアリングと社内外の調整を中心に活動しました。分科会での意見を具現化できたのは、5F 南側のクリエイティブルーム。LCRや特機商品部、商品部、開発部の「見て刺激になる」サンプルや事例の展示をし、情報共有とお互いの刺激の場として、これからさらにみんなで改良していきたいと考えています。

写真:コイズミ照明(株)商品部 デザイン室 岡山 顕子

コイズミ照明(株)
商品部
デザイン室

岡山 顕子

KOIZUMI VOICE

この快適な環境を積極的に活用し、
アウトプットのクオリティーを高めていきます

「建築・照明分科会」メンバーとして、竹中工務店様の設計チームとコンセプトの整合、プランの検討を実施しました。新しいオフィスは、プランニング段階で検討していた内容が実現され想像以上に快適です。打ち合せの時、集中してアイデアを出す時、詳細な形状を検討する時というように仕事内容によって場所を選べるため、次の仕事に早く取り組めるようになりました。調光・調色プログラムによる照明制御は、オフィス環境にリズム感を作り出す格好の事例となり、新たな提案につなげたいと考えます。

写真:コイズミ照明(株)  特機商品部 デジタル事業推進室 室長 吉久保 光宏

コイズミ照明(株)
商品部
デザイン室
室長

川谷 融

ページトップ