創業300周年を迎え、
KOIZUMIの力の源泉をたどり、
未来につなげる記念事業を実施
2016年、小泉産業グループは創業300周年を迎えました。アパレル事業を展開する小泉株式グループ、家電事業を展開する小泉成器グループをあわせた小泉グループのルーツは、近江商人の小泉太兵衛が行商を始めた1716年にさかのぼります。以来、受け継いできた「三方よし」「新しい着眼」というDNAを再確認して共有し、未来へ挑戦を続けていくため、さまざまな記念事業を実施しました。
記念事業を実施する上で、私たちが心に留めたのは、過去を振り返るだけでなく、300年にわたって企業として存続してきた意味を共有した上で、今後、何をしていくべきなのかを発信する未来志向でした。
その想いを込めたのが、2016年5月に発刊した小泉グループ創業300周年記念社史「未来への滑走路―― DNAを掘り起こし、磨け」です。そこで明らかにされているDNAのひとつは、「売り手と買い手の取引が世間の利益につながらなくてはならない」という近江商人の「三方よし」という考え方です。この考え方は、現在も小泉グループの経営の基本となっています。もうひとつのDNAは、近代小泉グループを発展させた三代目小泉重助が打ち出した「特殊特徴品主義」です。「特徴ある特殊品を生み出すことが、小泉商店の未来を決める」という言葉は、現在もグループの経営理念にある「新しい着眼と独自の発想」として受け継がれています。そして、これら2つの理念を実践する上で、重視されてきたのが、商人道を歩む人間としての「人格」です。「お客様に信頼されるためには、人格を磨き続けなくてはならない」という考えは、小泉グループの社是「人格の育成向上」に表されています。
記念社史では、300年にわたって存続する企業力の源泉をひも解くと同時に、未来に向けたメッセージを3グループの社長による鼎談形式で巻頭に掲載。グループ全社員に配布し、社員研修の場などで活用しています。
小泉産業(株)
グループ経営統括部
総務部
室長
杉原 隆文
小泉グループ
小泉グループ 創業300周年 記念社史「未来への滑走路」
大阪市営地下鉄御堂筋線 本町駅の交通広告
新聞広告
記念社史「未来への滑走路」を読んで、300年という長い歴史の中で、たくさんの荒波を乗り越え成長してきたことを今の時代に伝えていこうという3社長の熱い想いを感じました。そして、コイズミの歴史とは、その時代時代に合った商材を探し出すことで、いつも世に必要とされてきたことだと学びました。このような会社で今働けるということに感謝し、私も300年を迎えたコイズミのように逞しく成長していきたいと思います。
小泉成器(株)
商品事業部
広報・販促企画課
玉置 景子
記念社史のエッセンスを20分ほどにまとめた「創業300周年――受け継がれる心 未来へ」という小泉グループのドキュメンタリー映像も制作し、自社ホームページと動画共有サイトのYouTubeで配信しています。ナビゲーターには、NHKのドラマ「あさが来た」で活躍された俳優の久家順平さんを起用。グループ各社に流れるDNAとは何か。300年にわたる信頼はどこから生まれてくるのか。久家さんがグループ発祥の地を訪ね、一つひとつ解明していく仕立てとなっています。
2016年7月21日に大阪のリーガロイヤルホテルで開催した記念式典では、プロローグでこの映像を上映し、大勢のお客様から感慨深いご感想をいただきました。社員からも「知らないことがたくさんあった」「会社を見直した」などの声が聞かれ、映像を通じてそれぞれに300周年の意味を噛みしめてもらったようです。記念式典は、お取引先様への謝意の表明と今後のご愛顧のお願いを目的としたもので、お取引先様や協力工場、金融機関、大学関係のほか、社員、OBを合わせ、約500名が参加して開催されました。
小泉グループコンセプト映像「受け継がれる心、未来へ」
https://www.youtube.com/watch?v=rXZoovC4u4w
登録有形文化財に登録された滋賀県東近江市にある小泉重助家本宅に梅田社長をはじめ社員が来訪
記念式典
俳優
久家 順平様
小泉グループ300周年、おめでとうございます。映像への出演を通じて強く感じたことは、「人を大切にする企業」というイメージです。商売の根本は人と人とのつながりにあり、そのつながりを大切にしてきた結果が、300年にわたって小泉グループを発展させたのだと感じました。まずは人として向上し、お客様のことを第一に考えて行動する。こうした企業が増えていけば社会も変わるのではないかと思うほどです。小泉家での撮影では皆様のおもてなしに感動しました。人と共に成長する小泉グループの、今後の益々のご発展をお祈りしております。
小泉産業では2012年から児童養護施設への「デスク寄贈活動」を続けていますが、グループ内の他の会社にも呼びかけ、小泉グループとしての活動に拡大していくことも300周年事業の狙いのひとつでした。その結果、小泉成器の参加が決まり、2015年より小泉産業、小泉成器の両社協力による活動として実施しています。
300周年をモチーフとしたシンボルマークも開発し、告知活動にも取り組みました。社員の名札や名刺に印刷して、お客様や関係者の皆様に「感謝と飛躍」を表明する活動は、社外への告知効果以上に、社員自身が300年の意味を考える良い機会になりました。300年の歴史を持つ企業にいる自分を振り返り、未来に対して自分はどうあるべきか、どうありたいのか。先人・先輩の手から手へ引き継がれてきた想いや理念を、未来の後輩にどう引き継いでいくのか。そういったことを一人ひとりがよく考え、実践していくことが大切であり、それが次の300年を作っていくことにつながると考えています。
300周年をモチーフとしたシンボルマーク
記念社史「未来への滑走路」を読んで、300年間、さまざまな荒波を乗り越え成長してきた会社の歴史の重みを再確認しました。「小泉重助展」では、実際の古文書や道具、写真を通して、社史を読むだけでは伝わらない先人の生き様を見られたのがよかったです。300周年のロゴ入り名刺やバッジのおかげで、お客様との会話が増えました。先人・先輩たちが築いてきたお客様との信頼関係という財産を守りつつ、さらにそれを磨き上げて、次の世代にもつなげていきたいと思っています。
コイズミ照明(株)
中部営業部
名古屋市販営業所
畔上 英之
近江商人博物館が「小泉重助展」を開催
2016年9月17日から11月27日にかけて、近江商人発祥の地、滋賀県東近江市にある「東近江市近江商人博物館」で、小泉グループの礎を築いた三代目小泉重助の展示会が開催されました。幕末から明治、大正、昭和という激動の時代を乗り越えてきた小泉家。幕末の禁門の変で焼けた京都店の様子を伝える当時の瓦版や、海外視察を精力的に行った小泉重助の洋行カバンなど、国の登録有形文化財に登録されている小泉重助家本宅で見つかった貴重な史料が数々紹介され、小泉グループの関係者の多くが見学しました。
東近江市
近江商人博物館
学芸員
上平 千恵様
災害、戦災、大不況など数々の危機に小泉家の人々があきらめずに立ち向かってきた結果が、今につながっていることを伝えたいと、本展示を企画しました。古文書などだけでなく、丁稚部屋の格言、小泉重助の妻の裁縫箱の中身など、人々の生きた証を展示し、先人たちの生き様がよく伝わるよう工夫しました。地元の方の関心も高く、会期中は通常の倍ほどの来館がありました。私自身、展示会の運営を通じて、300年続いてきたという奇跡のようなたくましさを感じました。時には先人のメッセージを振り返り、新たな歴史を築かれることを期待いたします。
「違う発想」が生み出してきた
KOIZUMIブランドのあゆみ
KOIZUMIブランドの製品は、常に新鮮な驚きと共感をもって市場に受け入れられてきました。
これからも「違う発想」で、人と社会に夢と感動を提供し続けてまいります。
1953
燃料ルートから家電ルートへ
石油コンロ
1965
デザイン豊かなあかりで
暮らしを楽しく
インテリア照明
1967
料理のできる
ダイニングテーブル
クックテーブル「晩餐」
1971
照明器具付学習机
ライダーデスク
1973
年間通じて使えるコタツ
家具調コタツ
「四季の集い」
1978
棚を外せば高校まで
6・3・3で12年
コイズミ学習デスク
1987
学生を対象とした
世界唯一の照明コンペ
コイズミ国際学生
照明デザインコンペ
1988
時代を変えた省エネ照明
インバータ照明器具
1990
体感型照明ショールーム
コイズミライティング
シアター/イズム
1994
ファンクション&コンパクト
生活賢具
2003
照明のワールドワイド
デザイン
D-ACTION
2006
21世紀の学習家具のトレンド
ステップアップデスク
2007
あかり文化を
創造する新拠点
OBAL
2008
世界で初めて製品化に成功
超高演色LED
2010
電動ベッドの先進機能
らくアップモーション
2011
光と化学の融合
デザイン
LED導光板照明
2012
子どもたちに希望の風を送る
児童養護施設への
デスク寄贈活動
2013
LED照明提案型スタジオ
KLOS
2015
どこでも、いつまでも使える
新スタイル
STUDY UP DESK
2017
電新・あかり文化創造拠点
「あかりの杜」
コイズミ照明
R&Dセンター