“リビングから始めるデスク”“家族みんなが使えるデスク”がコンセプト。ノートや本を広げても使いやすく、リビングでもじゃまにならないサイズを徹底的に検討し、奥行48cmというサイズを打ち出しました。机の下にすっきり収まるスツールは、背もたれをなくしたことで圧迫感もなく、リビングでも使いやすいと好評です。
コイズミファニテックは、1960年代より学習机のリーディングカンパニーとして業界をリードしてきました。2019年度はより多様化していく市場のニーズに応えるべく、3つの新商品「Faliss」「Brost」「PEG」を発表しました。
「学習机に特化する事業変革を進めて、社内のリソースを注力したことで、これまでにない発想での商品開発に挑戦することができました」(坂口)
新商品の開発は、現場に近い営業担当者と意見交換を行い、学習机の購入を検討している方や、実際にお使いの方からのご意見も大切にし、刻一刻と変わるマーケットのニーズを見極めながら進めています。
「『Faliss』はリビング学習のニーズに応えたデスクですが、子どもの学習机としてだけではなく、リビングに設置した時に、家族で共有して使える家具としてデザインしました。スライドするタブレットスタンドなど、コイズミが得意とする機能面にもこだわりました。発表後は、特にマンションなど集合住宅の多い関東圏での評価が高く、販売も好調なことから、ベストなタイミングで投入できたと考えています」(坂口)
「商品開発では常に、デザインと機能、製造効率のせめぎ合いがあります。しかし、開発担当者として譲れない部分は確信を持って、なぜこのデザインと機能が必要なのかを工場の現場担当者に説明し、納得して取り組んでもらっています。例えば『Faliss』は、リビングに馴染むよう、これまでの学習家具には使われることの少なかった明るいカラーを採用していますが、薄色の塗装の場合、原材料である木材の選別や管理の手間も増えます。また、初めて扱う部材も多く導入しました。その分工場には苦労をかけていますが、お客様に満足してもらえるデザインと機能にこだわり、かつ品質も保つことができるように取り組みました」(徳尾野)
今回の新商品は、デザインの振り幅を広げる一方、コイズミファニテックが学習家具の開発でノウハウを蓄積してきた、機能性も兼ね備えています。
「私たちは、長年、より良い学習環境とは何かを真剣に考え続けてきたからこそ、機能面の開発には、自信があります。この強みを活かしながら、デスクの可能性を追求していきます」(徳尾野)
徹底したマーケットインの思想と組織一丸となった品質へのこだわりで、変化するマーケットニーズに“違う発想”を加え、自分たちにしかできないモノづくりを進めていきます。