Hoop Dining Court

Hoop Dining Court

「Hoop Dining Court」。八角形のコーナー部をシームレスにしたライン照明が特徴

複合商業施設Hoop Dining Court

  • 所在地
    大阪市阿倍野区阿倍野筋
  • 事業主
    株式会社近鉄百貨店 様
  • 設 計
    株式会社スペース 様

「回遊」と「滞留」をあかりでコントロール

大阪市の超高層ビル「あべのハルカス」に隣接するファッションビル「Hoop」。その地下1階、エリア初となるフードホール「Hoop Dining Court」は、インバウンドの観光客も多くにぎやかな立地の特性を活かした、「CIRCUS(サーカス)」というデザインコンセプトで計画されました。空間設計を手掛けられたスペース様がコンペに参加される際、光をデザインする役割としてお声掛けをいただいたのが2018年初頭。「設計デザイン会社から真っ先に声をかけていただく『ファーストコールカンパニー』となることを目指していたため、空間デザインのコンペ初期段階で参画できたことは、とても光栄なことであり、プロジェクトへの思い入れもより強くなりました」(谷藤)
照明デザインの核に据えたのは、昼間と夜間の利用目的の違いに着目した、利用者の「回遊」と「滞留」のバランスを時間ごとで変化させること。日中は買い物客や近隣のオフィスビルに勤める方など、活動的な人が多く訪れるため、ライン照明を強くして利用者を誘導し、回遊性を向上。夜間はゆったりと過ごす食事会など滞在時間の長い利用が増えるため、スポットライトを強めてプライベート感と落ち着きを演出し、滞留性を高めるアイデアを提案しました。
「実施設計を進めるにあたって、ホール中央、八角形のライン照明のコーナー部分をシームレスにしたい、というご要望をいただきました。コーナー部分の継ぎの方法を幾通りも検討し、試作で実際の光り方を確認してシームレスな光を実現。細部にまでこだわることで、照明のコンセプトや空間の質を高めることにつながったと確信しています」(奥)
また、照明効果を関係者にご理解いただくため、スペース様と事業主様、施工会社様を当社R&Dセンターにお招きして検証会を開催。「実際の光環境に近い形を体感していただいたことで皆様との共通認識ができ、良いコミュニケーションにもなりました。また、その後発生した課題に対しても円滑に対応することができました」(メンバー一同)

イメージ 1
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ライン照明とスポット照明のバランスを時間ごとで調整(1:昼間、2:夜間)し、回遊と滞留をコントロール

会社の枠を超えたチーム力で魅力的な空間を創造

その後、フードホールに続き1階屋外のパブリックスペースの照明プランも任せていただけることに。人々が憩い、心を休められる空間を創出するべく、夜間になると植栽帯が浮かび上がるような優しい光をご提案。施設の利用価値向上をお手伝いできました。 「Hoop Dining Court」は2019年9月にオープン。この間に、社内では定期人事異動もありました。「前任の谷藤より引き継ぐ前から検証会にも参加していたため、難しいプロジェクトでも各分野の担当者との情報共有で、チーム力を発揮できたと感じています」(吉川)。社内外の多くの関係者と綿密に連携して進められたことで、メンバーの想いを実現できたプロジェクトとなりました。

イメージ Hoop外観。駅前施設ということもあり、日々多くの人が行き交うにぎわいのスポットになっている
イメージ パブリックスペースは緑をライトアップして憩いの場を演出
谷藤 好恵
[開発営業]
コイズミ照明株式会社
西日本営業本部
近畿店舗営業部
商環境開発室
(担当当時)
谷藤 好恵
吉川 未桜
[開発営業]
コイズミ照明株式会社
市場開発本部
近畿市場開発統括部
店舗営業部
商環境第一開発室
吉川 未桜
奥 芳貴
[照明設計]
コイズミ照明株式会社
市場開発本部
近畿市場開発統括部
LCR大阪
奥 芳貴