2022年度、小泉産業グループは、グループ共通で3つの取り組みを始めました。1つ目は、多様性の拡大と持続可能性向上です。人事制度改定に向けた準備に入り、グループの方向性を確認しました。2つ目は、カーボンニュートラルの実現に向け、グループ全体でのScope1~3全領域におけるGHG(温室効果ガス)排出量把握に着手しました。3つ目は、働きがいのある環境づくりを目的としたグループでの共通指標「エンプロイーエンゲージメント・パルスサーベイ」の導入です。各社単位でPDCAサイクルを回し、改善を図っていきます。
また各社においても、それぞれの事業領域におけるCSV(Creating Shared Value)視点でのテーマ設定を強化しました。グループSDGs委員会と各社SDGs委員会が足並みを揃えることで着実に成果をあげています。
今年度は、改めて2030年のゴールを明確にし、バックキャスティングを行うことで各年度の目標や取り組み計画の明確化を図っていきます。
SDGsの目標8「働きがいも経済成長も」の活動として、新規事業創出に取り組んでいます。その一環として推進しているシニア向け分譲マンション事業(神戸ジェームス山 中楽坊)は、2023年5月に販売を開始し、販売サロンとモデルルームはハローリビングが対応、グループ力を発揮しました。また、AIコミュニケーションプラットフォーム事業は、各事業会社での応用展開の可能性を模索し、検討中です。昨年度はさらに2つの新規事業テーマを設定しました。継続的な情報収集と外部ブレーンとのオープンイノベーションにより事業化を目指します。
各種材料別のCO2削減効果のエビデンスを取得し、器具のサイズダウンや薄肉化による環境負荷軽減に取り組みました。特に間接照明については、従来比53%削減のサイズダウンを実現し、1台当たりのアルミ使用量を221g軽減、年間70,000台の販売実績において140トンのCO2削減を実現しました。また、リサイクル材の活用は真新しい材料を使用するよりも、材料生成時のCO2削減効果が望めます。今後もリサイクルアルミやアクリル材の採用を進めていきます。
2011年度から国内の児童養護施設に学習デスクを寄贈してきましたが、2022年度は海外の協力会社様がある地域にも展開し、子どもたちに学習環境を提供しました。寄贈先であるマレーシア・イポーの児童養護施設にスタッフが伺い、子どもたちと一緒に組み立て作業を行いました。子どもたちが喜んでいる様子を目の当たりにしたスタッフたちは、事業の目的を再確認することができ、従業員エンゲージメント向上にもつながりました。今後も海外での寄贈活動を継続していきます。
環境への配慮や地球温暖化の影響などにより、電気自動車市場が拡大しています。そこで、当社の強みである電気設備工事を通して、地域・社会・地球環境に貢献するべく、電気自動車用充電設備の設置に取り組んでいます。既存顧客である工務店様・オーナー様に対してPR活動を行い、2022年度は、戸建住宅に施工しました。
2030年度までに累計実績500基を目標として取り組みます。お客様の課題解決のみにとどまることなく、日々変化する施工方法に対応し、社会課題を意識した事業活動を推進してまいります。
男性スタッフの比率が高い業界の施工現場において、ホリウチ・トータルサービスでは、女性スタッフの増員・育成を進めています。働きやすい環境づくりと施工スタイル確立のため、意見交換の場やコミュニケーションを重視し、職場改善に取り組んでいます。女性スタッフが作業に参加することで、それまでとは違った目線での気づきや課題も明らかになり、お客様からの信頼も増しました。今後は、作業の効率化と精度向上とともに、誰にとっても働きやすい職場づくりを目指し、新たな案件の獲得と需要拡大を推進します。
社会的ニーズに合った新規事業を創出するため、次世代を担う大学生のアイデアをもとに事業化する取り組みを行っています。2022年度は、流通科学大学と大阪産業大学のゼミと共同研究を行い、大阪産業大学より提案された案件について2024年度の事業化を目指しています。2023年度は関東エリアの大学にも連携の輪を広げていきます。物流業界に対するイメージを少しでも良くしていくことで、業界として若手人材の確保にもつなげていきたいと考えています。