「YU KIRORO」ロビー。吹き抜け空間に、雲形シャンデリアがひときわ大きな存在感を放つ
北海道のスキーリゾートの中にあるコンドミニアム「YU KIRORO」は、2019年12月にオープン。当社は照明設計と造作家具の製作を担当し、コンドミニアムらしい高級感を演出するための高難度のご要望に、コイズミ照明の総合力で貢献しました。
照明計画では全フロア・全108室を担当し、カタログ製品と多くの特注品を納品しました。共用部では非日常的な空間を演出する一方、専有部では長期滞在できるよう日常性も重視。お客様に最高の時間を過ごしていただくための照明計画とそれに適した照明器具をご提案しました。
中でも特徴的なのは、「北海道の自然」を五感で感じられるよう株式会社イリア様によってデザインされたロビーに浮かぶ雲形シャンデリアです。「ポリゴン形状(多角形)のシャンデリアというオーダーをいただき、FRPに和紙を貼って製作するアイデアをご提案。短納期でしたが、長年の経験を活かし対応することができました」(瀬戸)。その後も色温度をイメージに近づけるためのランプの検証、「左官仕上げを施した壁に当たる光の細かな角度の調節」(熱田)など、現場でも試行錯誤を繰り返しました。
設計をLCR東京が行ったため北海道との物理的な距離がネックでしたが、そこはすみやかな社内連携でカバー。「札幌営業所の伊藤を介して施工会社様や電気工事会社様に早い段階で面会。お陰で、東京での決定事項を現場とスムーズに共有することができました」(安達)。「規模が大きく、納期もタイト。これまでにない難しいプロジェクトでしたが、チームワークと他メンバーのサポートで乗り越えられたと思っています」(伊藤)
造作家具製作を担当したのは、2019年度の戦略的組織再編によりコイズミファニテックから当社に移管された施設家具事業部です。移管後の初仕事となった本プロジェクトには、一同強い意気込みを持って取り組みました。
お客様が高額で購入されるコンドミニアムということもあり、家具の品質管理は独自の社内規格を適用し、徹底しました。また、スキー板を施設に直接持ち込むといった用途上の特性を鑑み、家具に防水加工を施す工夫をしています。「大型のクローゼットなどは完成品をエレベーターで運ぶのが難しいため、急きょノックダウン式(組立式)にして納品することに。ノックダウン式の施工は難度も高いですが、コイズミファニテックで培ったノウハウを活かした施工会社様への説明書を作成し、現場での精度の高い設置を実現しました」(芳野)
「グループには、照明と施設家具に加え、設備などの搬入・設置を行うホリウチ・トータルサービスやコイズミ物流といった会社もあり、お客様にとってメリットが大きいワンストップサービスを提供できます」(井上)。今後もお客様ファーストのご提案をできるよう、グループ一丸となって積極的に取り組んでいきます。