コイズミ照明株式会社

コイズミ照明株式会社
代表取締役社長
佐久間 晋

変革課題を実践し多角的に品質を高め、
新価値を創造する

2023年度は新型コロナウィルス感染症が第5類に移行されて以降、社会が落ち着きを取り戻す中で徐々に弊社の業績も回復に向かいました。特に約4年ぶりに開催いたしました各エリア内覧会や、新設したライティングラボ大阪においての新製品のご紹介や空間演出等、お客様に実際に体験していただけたことは非常にうれしく思います。テレワークやWebミーティング、オンラインセミナーなどが普及した一方で、このような対面でのコミュニケーションの大切さ、重要性を改めて認識する良い機会となりました。

2024年度は第7次中期経営計画のスタートの一年となります。お客様からのより大きな信頼を獲得するために、中期3カ年の計画で変革すべき3つの課題を設定しました。

1つ目は、顧客ニーズの変化に対応すべく「先進技術」を活かした照明器具の開発への取り組みです。そのために、これまで培ってきた光技術のさらなる進化と、それぞれの業態に合わせた照明制御技術をより高めるための開発体制を整えてまいります。特に制御技術に関して、住宅向けには無線照明制御システム「TRee」をリニューアルし、照明器具の調光や調色機能、スマートホームのサービスとの接続により他のスマート家電との同時制御も可能になりました。非住宅では、オープンプロトコルである「DALI」が、近年「DALI2」規格に改訂されましたが、それにもいち早く対応し、照明だけでなく、空調などあらゆる設備機器や、赤外線アレイセンサとの連動により、省エネだけにとどまらない新しい「空間品質」の提案が可能になりました。今後も、あらゆる顧客のニーズにお応えできるよう体制を整えてまいります。

2つ目は、カーボンニュートラルに向けた取り組みです。新製品開発におきましては、照明器具のコンパクト化の技術革新により材料を削減することや、リサイクル素材を採用することによりCO2の排出量を抑えることはもちろん、住宅向けダウンライトなどでは感温性アクリルパネルを採用することにより点灯時の透過率を向上させ、業界での最高効率を実現するなど、カーボンニュートラルに貢献する取り組みにも注力しております。今後も取り組みをいっそう加速し、地球環境に対し、より大きな貢献につなげていく考えです。

3つ目はDX化についてです。これまで3年間にわたり基幹システムの構築を推進してまいりましたが、今年度にシステム移管を実施します。このことにより、個別で最適化、属人化されていたシステムをデジタライゼーション化し、業務プロセスを改革します。また、販売計画をもとに最適な在庫管理を実現し、より安定的な供給体制を構築いたします。

以上3つの変革課題を全社一丸となり推進し、解決いたします。そしてコイズミ照明はこれからも、新しい着眼と独自の発想で新たな価値を創造し、人と社会に夢と感動をつくり出すことを理念とし、社会に貢献できるよう努力を続けてまいります。