コイズミ物流株式会社

コイズミ物流株式会社
代表取締役社長
赤松 長太朗

今こそ、「物流版三方よし」の基本に立ち返るとき

2023年度はコロナ禍における巣ごもり需要の反動もあり、家電業界・家具業界を中心に既存荷主様の荷量が大幅に減少いたしました。一方で、3PL事業を中心に新規業態開拓を進めることができました。成長市場のペットフード業界、日用品、玩具、フラワー業界、EC物流の拡充、倉庫賃貸借事業の拡大、そして外部倉庫においても受託拡大を進めてまいりました。拠点戦略としても、2月に埼玉事業所を春日部第2営業所として開設し、東日本の3PL事業の拡大拠点として順調なスタートを切りました。また電材業界向けには、首都圏に続き近畿にも電材プラットフォームを開設し、共同配送網の拡充を進めました。家具業界についても、九州に千代田新倉庫を9月に開設、倉庫機能を拡充いたしました。

人材面においても、組織運営の責任を担うリーダーを対象に、物流オリジナル人材教育を実施しました。他社との人材交流研修では、新たな学びやスキル向上につながったと感じています。人的投資は事業活動の原動力であり、長期的な企業価値向上につながります。今期も引き続き人材育成活動を強化していきます。

2024年度、物流業界は働き方改革を含め大きな変革の時代に入ります。環境変化に対応した企業成長を目指すべく、新中期の経営ビジョンは「社員と協力会社様・顧客に信頼される物流会社になる」としました。コイズミ物流が掲げている行動指針が強みであり、それをベースに経営できているかが大切だと考えます。行動規範である“お客様・協力会社様・コイズミ物流の三方よし”を改めて確立し、強い会社、頼りにされる会社を目指してまいります。

また、「事業構造を変革し収益基盤を再構築する」ことを基本方針としました。従来型ビジネスから、外販を中心とした事業構造への変革を進めてまいります。そのために、組織を事業部制から役割型の機能別組織に変更し、専門性・効率性を高め、全社一体型活動の実践を進めます。外販をプロフィットセンター機能として利益創出する体制構築を確立し、当社の強みを活かした専門領域(電材、家電、家具)を深耕するほか、成長市場であるEC物流ビジネスを拡大します。また、価値転嫁型ビジネスを推進するため、物流のシステム構築によってお客様の抱える課題を解決できる物流会社を目指します。

物流業界の大変革1年目となる今期に社長に就任いたしましたが、長年築いてきた土台を次世代に継承することは変わりません。その上で変革を実現し、全てのステークホルダーに信頼される物流会社として成長させていきます。