あかりの魅力と価値を提供し、社会に貢献する

#カミハチキテル

「カミハチキテル」はA〜Cの3エリアで構成。相生通りのAエリアには人々が集まり、談笑していた

エクステリア・景観/地域貢献#カミハチキテル

  • 所在地
    広島県広島市中区
  • 実施主体
    カミハチキテル
    -HEART OF HIROSHIMA-
  • 事務局
    地域価値共創センター様

#カミハチキテル
公共空間を人が集う場所に。未来のための社会実験

広島市で2019年3月に発足した「紙屋町・八丁堀エリアマネジメント実践勉強会」では、地元商店街をはじめとする民間事業者、大学、行政などさまざまな団体が集まり、広島都心の課題を精査しつつ将来像を検討しています。その結果、広島には都心に魅力ある観光資源があるものの、エリア全体の回遊性が低く、快適な歩行空間も十分に確保されていないという課題が見えてきました。

来街者に「歩いて楽しい」「居心地のよい」を体感してもらい、その反応をエリアマネジメントに反映するべく、公共空間を活用した社会実験「#カミハチキテル -URBAN TRANSIT BAY-(以下カミハチキテル)」(※)が2020年3〜4月に実施されました。メインストリート「相生通り」に期間限定でウッドデッキやコンテナ、飲食スペースを設け、人が集まり、憩うことのできる滞留空間を創造。このようなケースでの民間主導の社会実験は珍しく、コイズミ照明は協賛企業として全体の照明計画、照明器具の無償提供を行いました。

※:「#カミハチキテル」の由来…紙屋町・八丁堀地区を一体的に表現した「カミハチ」に「来てる(もうそこに居る)」、カミハチって「キテルよね(いい感じだよね)」という意味を込め、また場所を表す「交差点」とコミュニケーション象徴でもある「#(ハッシュタグ)」から造形したアイコンを組み合わせた名称

社会性の高い取り組みにチャレンジ

「カミハチキテル」に協賛の打診があったのは2019年12月のこと。きっかけとなったのは、実行委員会メンバーであるGKデザイン総研広島の平井様からのお声掛けでした。

「GKデザイン総研広島様とは、過去に照明計画のプロジェクトで協業させていただいた経緯がありました。今回、地域に貢献できる社会的な取り組みに、照明メーカーの中で最初に声を掛けていただいたことに、大きな意義を感じました」(芦崎)。企画のメッセージ性と当社のエクステリア商品のコンセプトがリンクすることから、お役に立てるものと確信し、参画を決めました。

翌年1月にさっそく照明プランを立案。ベンチ下にはテープライトの間接照明、ウッドデッキには「andon」を高さ違いで3種類設置。また花壇やコンテナ、ランダム積みのパレット付近などにスポットライトや屋外用スタンドを多数配置したほか、フルカラー演出照明についてはカラーキネティクス・ジャパン様に協力いただきました。「周辺環境の妨げにならないよう配慮しつつ、ランドスケープにふさわしい照明計画にしました。特に、夜でも明るいエリアの中でライトアップやフルカラーの色味をどう演出させることができるかを意識しました」(藤嶋)

実験は期間限定のため、通常とは施工方法も異なり、チャレンジングな部分もありました。しかし、たとえば「andon」の特長である、“明るすぎないやさしい点灯感”は、まぶしさを抑え照度を確保することができるので、人が安全に集まれる場所づくりにはぴったりの照明です。「設置後は人々が自然に集えるような効果を発揮できました。ストリートファニチャー寄りの照明器具として、今後の商品開発にも活かせる大きな経験になったと思います」(幅多)

「今回のような社会性の高い取り組みに、他部署同士で声を掛け合いながら、少ない時間の中で集中して取り組めたことは、社内への良い波及効果もあったのでは、と思っています」(山本)

好評を得た「三方よし」のプロジェクト

「カミハチキテル」は開催期間の変更などコロナ禍による影響を受けつつも、好評を博して終了。プロジェクト事務局を務めた地域価値共創センター・ディレクターの今田様からは「相生通りの照明の現況は、高所から照らすものばかりでしたが、『andon』により歩行者が安らぐ明かりを灯すことができました。魅力的な器具を提供いただき感謝しています」とのお言葉をいただいています。「今回のプロジェクトは、あかりの力で社会に価値を届ける当社らしい『三方よし』の取り組みになったと思います」(芦崎)

その後、「カミハチキテル」第2弾にもお声掛けいただき、参画。他エリアでの社会実験への参画にも、当社は前向きに取り組んでいきます。

イメージ パレットがランダム積みされたCエリア。間接照明でKOIZUMIのロゴを掲出
イメージ フルカラー演出照明が映えるように設計
イメージ 昼間も多くの人が訪れ、好評を博した。他エリアでの開催も進められている
芦崎 嘉郎
[営業]
コイズミ照明株式会社
西日本営業本部
中国営業部
営業開発室
芦崎 嘉郎
藤嶋 純也
[照明設計]
コイズミ照明株式会社
西日本営業本部
九州営業部
LCR福岡
藤嶋 純也
幅多 洋次郎
[商品企画]
コイズミ照明株式会社
企画開発本部
店舗施設商品部
企画室(当時)
幅多 洋次郎
藤田 陽彦
[広報]
コイズミ照明株式会社
経営本部
経営企画部
販促制作室
山本 忠司