ライフスタイルの“新しい価値”を照明の視点で提案し実現
ショールームも備えた新しいオフィス空間

LIFE & CULTURE MARKET L/C 創建ホーム株式会社 幹線道路沿いに建つ『LIFE & CULTURE MARKET L/C』(東広島市)。窓からもれるひかりが、特徴的な建物をより印象深く演出しています

オフィスLIFE & CULTURE MARKET L/C 創建ホーム株式会社

  • 所在地
    広島県東広島市
  • 事業主
    創建ホーム株式会社 様
  • 設計
    株式会社小松隼人建築設計事務所 様
  • 施工
    創建ホーム株式会社 様
  • コイズミ照明
    担当者
    角谷 千恵(開発営業)
    千田 世子(照明設計)
    沖田 真典(営業)
    吉久保 光宏(照明制御)

「新しい価値観を発信する場所」を共に生み出すための照明計画

2021年6月、東広島市に誕生した『LIFE & CULTURE MARKET L/C』。

ここは、これまで広島県内で6千棟以上の注文住宅を手掛けてこられた創建ホーム様が、新築やリノベーションされるお客様に、“新しい価値観”やトレンドを発信する場として造られた、ライフスタイルのショールーム・イベントスペース兼自社オフィスです。

コイズミ照明は、この施設全体の照明計画を担当。ファーストプランを提示したのは、建設計画初期の2019年11月でした。

「代理店である株式会社土井の担当者様とは、以前より懇意にさせていただいておりました。コンセプトや今後の展望をお聞かせいただくなかで、これは魅力的な施設になるにちがいないと感じ、広島営業所の総力をあげてプロジェクト体制を整えたいと考えました」(開発営業 角谷)

創建ホーム様のアイデアを、照明計画でも具現化すべく、すぐにファーストプラン作成に着手。“新しい価値やトレンドに出会う場所”というコンセプトが、弊社のブランドステートメントである、“_違う発想がある”ともリンクする部分があるのではと、メンバーの思い入れもより強まりました。

とはいえ、約2千㎡を超える規模の照明計画を数日以内にまとめあげてプランニングするのは、たやすいことではありませんでした。“新しい価値観”にふさわしい斬新なデザインや機能に加え、住環境に寄り添った実用性も求められます。しかし「コイズミなら」と言ってくださった信頼に応えたいと、広島営業所の所員全員が、社内外の関係各所と連携しながら、スピード感を持って対応。特に、土井様とは電話やオンラインで打ち合わせを重ね、“斬新さと実用性の両立”を実現するべく、何度もプランを練り直しました。

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施設内のセレクトショップには、国内外50のメーカーのインテリアや家具が展示されています。広々とした空間で家具やインテリアのアイテムを見ていただきやすいよう、配灯計画を行いました

コイズミの照明制御システム『TRee』を導入

『LIFE & CULTURE MARKET L/C』のコンセプトに合わせてコイズミが提案したことのひとつが、照明の制御システム『TRee』(※1)です。

コイズミ照明R&Dセンターでは、照明制御システム(DALI)を導入して以降、コミュニケーションの活発化や、パフォーマンスが向上したことから、残業率が改善されるなど、様々な効果が表れています。

今回提案したコイズミ照明の制御システム『TRee』は、一般家庭に導入しやすく、制御のなかでもショールームでご案内するには最適であると考えました。自動で調光できる照明は、より快適で心地よい暮らしを求める方には欠かせないツールです。ライフスタイルのIoT化が進むなか、照明の「新しい価値」を広く知っていただきたい。そう考えた広島営業所のメンバーは、より高い専門性を共有するため、照明制御設定のプロである特機商品部の吉久保をアサイン。システムの系統図を描く初期段階からチームの一員とすることで、細かなご要望にもすぐにお応えできるよう、体制を整えました。

「コイズミの制御システムは、他メーカーに比べて設定が簡単で、操作が分かりやすいのが特徴」(吉久保)と言うように、まずはその使いやすさを知っていただくことが一番と考え、創建ホームの社員の方々に、『TRee』を体感していただきました。その結果、「アプリも使いやすく、これならショールームやイベントにお越しになる一般のお客様へ『TRee』をおすすめできる、と仰っていただけました」(営業 沖田)。

また、創建ホーム様のオフィス棟でも、実際に『TRee』を導入いただいたことで、社員の皆様のオフィス環境向上にも貢献。実際に日々『TRee』を使う方々が、ご自身の体験をふまえて新築オーナー様に提案していただけるようになりました。

導入成功のカギは“入念な事前準備”だったと語る角谷は、吉久保と千田を中心に、創建ホーム様・電気工事店様と綿密に打ち合わせを実施。設定前からの事前準備を怠らなかったことで、不具合も発生することなくスムーズな導入に至りました。「オフィスや家庭での制御システム導入に関してまだまだ不安がある方や、興味はあっても一歩踏み出せない方に、今回の成功事例をぜひ知っていただきたい」(角谷)と、今後の普及に期待を寄せます。

※1:『TRee(ツリー)』:住宅や中小規模施設向けの照明制御システム。スマートフォンやスマートスピーカーから簡単にさまざまな照明コントロールができる。スケジュール機能を使って、指定した曜日や時間帯、シーンに合わせた調整も可能。経済産業省が推奨するECHONETLite(※2)規格に準拠している。
※2:「ECHONETLite」はエコーネットコンソーシアムの商標です
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創建ホーム様のオフィス空間。時間と共に自動調光できる『TRee』ですが、快適な色温度を手動で操作することも可能です。天井のライン照明は、コイズミの『ソリッドシームレス』が採用されています

また、オフィス空間と吹き抜け空間の天井、セレクトショップの一部には、コイズミの主力商品である『ソリッドシームレス』も採用いただきました。まっすぐに伸びたライン照明は、創建ホーム様の建築の特徴である梁のデザインにもマッチし、また、日没後に外からも美しく見えるのがポイントです。

イメージ コイズミのライン照明『ソリッドシームレス』が屋外からもよくわかるよう照明計画を行いました(屋内左側)
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コイズミの『ソリッドシームレス』を設置したオフィス空間【1】とショールーム【2】

難度の高い建築化照明こそ、挑戦する

『LIFE & CULTURE MARKET L/C』の施設中央エントランスにある無数の木材の梁は、ショールームの顔として設置された印象的なデザインで、圧倒的な存在感を放っています。ここで照明に求められた役割は、創建ホーム様の建築の特徴でもある木材を使ったデザインの魅力を十分に引き立てることでした。そのため、配灯計画は空間のデザインにマッチするよう、建築に関わる部分の照明を中心に、特に注意深く検討を行いました。

デザイン決定後、オーダーであった“自然な木漏れ日が入ってくるかのような空間”を作り出すことができるまで、自社・他社を問わずさまざまなサンプルを取り寄せ、しっかりと検証を繰り返したうえで照明器具を選定。納得できるまで妥協することなく取り組んだ結果、木材とのバランスを調和させ、ご要望のイメージを具現化した照明計画を提案することができました。来場される方にも、温かみのある大木に包まれているような雰囲気を感じていただける空間となりました。

イメージ エントランスで圧倒的な存在感を放つ木材の梁。いかに照明器具を見せず“木漏れ日”のような明るさを確保できるかが照明計画のポイントでした

「中国営業部ではもともと、“強いチームで新しい挑戦をする”というスローガンがあります。納期も含め、難しい課題があるからこそ、絶対に成功させるんだという全員の強い意識が、自然と共有されていたと思います」(沖田)。

難度が高いプロジェクトであるほど、チームの結束力も強まっていきました。それも、日頃からお互いがそれぞれの強みと弱みを把握し、補い合いながらも自主性を持って取り組む雰囲気ができていたからといえます。今回の案件は特に、“このメンバーだからこそおさめられた現場”だったと、チーム全員が振り返ります。

コイズミとして着実に実績を重ねながら、これからも新しい挑戦を続けていきます。

イメージ広島営業所内では情報共有のためのコミュニケーションが活発に行われています